鉄筋コンクリートを考える ~第5話(後編):ウチは木造なんだけど…あまりに身近なRC~ 長野市 外壁塗装・屋根塗装専門店トラスト
こんにちは、長野市の外壁塗装・屋根塗装専門店のトラスト施工部Sです。
大好評を頂いております鉄筋コンクリートを考えるシリーズ ~第5話(後編):ウチは木造なんだけど…あまりに身近なRC~ をお届けします。
木造建築の基礎の構造がRCとわかったところで第5話(前編)の話が終わっていました。
では早速、続きから。
ほとんどの基礎は打放しのRC ~ 雨仕舞 ~
RCのひび割れ(クラック)一番の問題点は、ずばり、“雨仕舞”にあります。
この言葉、雨仕舞(あまじまい)は建築業界外では聞きなれないものと思います。これは主に、雨水の侵入に対して抵抗する性能や仕組みの総称です。
RCはコンクリートによって一体化された構造ですが、局所的にひび割れが生じてしまうと、当該箇所は局所的に完全な一体性は失われてしまいます。
これにより水密性と気密性を悪化させてしまう事が考えられます。
一概には言い切れませんが、今回のように弾性域内の想定では、気密性を著しく低下させるほどまでの大きなひび割れ幅が生じることは考え難いです。
しかし水密性は厄介です。
もちろんひび割れ幅が大きいほど気体も液体もより多く侵入してしまうのですが、液体にはある性質が存在します。
毛細管現象です。表面張力によって引き起こされるこの現象のために、水密性に関してはむしろ微細なひび割れ幅ほど注意が必要です。
ひび割れ幅の大きさにもよるのですが、一目でわかるような大きなひび割れの場合は内外の圧力差で液体が運搬されているのに対して、
微細なひび割れの場合は内外の圧力差による運搬に加えて、表面張力による毛細管現象でも液体が運搬されてしまいます。
壁面に現れたひび割れは目視によって確認できても、そのRC内部ではひび割れがどのように廻らされているかはわかりません。
しかしひび割れが内部の埋設された鉄筋(鋼材)と干渉することは想像できます。
この壁面のクラックが雨水に打たれると、ひび割れ伝いに雨水や湿気が内部へ侵入して鉄筋が水分にさらされてしまいます。
するとコンクリートによる鉄筋の防錆効果(第1話参照)が薄れてしまい最悪の場合、錆が生じることで鉄筋が膨張し、ひび割れを更に増大させてしまうことがあります。(第Ⅰ章の2つ目のクラック発生を誘発)
(余談になりますが)2003年の法改正によって24時間換気設備の設置が義務化された今日、例えば第3種換気設備(自然吸気+強制排気=屋内負圧)が設置されている場合、
水密性と気密性へ影響を与えるほどの負圧が生じているとは考え難いにせよ、そもそも一体化構造のため十分に気密性の高いRC造に生じたひび割れ部は、負圧による吸い上げ効果によってよりシビアな状況にさらされてしまいます。(従って第3種換気設備の場合は自然吸気口の目詰まりが致命的なので定期的な掃除と点検が必要不可欠です)
床下換気口 と 基礎パッキン(ねこ)
トラストではRCの外壁塗装工程前に念入りにクラック補修を行います。
エポキシ樹脂圧入
ひび割れを可能な限り内部の奥深くまでしっかりと塞ぐため、画像のように水を与えながら専用の器具を使ってを圧力挿入することで、RCのひび割れ(クラック)内部まで特殊な樹脂を充填させます。なぜ水を?と思ったことでしょう。
それはこの樹脂が(セメントの水和反応のように)水分に反応して硬化するためです。また水に濡れる事で見逃しがちなひび割れ部の視認性を高める効果もあります。
このようにRCひび割れ部を、ひび割れが生じる前の気密・水密状態へ徹底して近づける事こそ、RCに於けるクラック補修の意義といえます。
まとめ
ほとんどの建築物の基礎はRC造であることがわかりました。
そして専用の器具を用いて樹脂をひび割れ部へ充填させ、雨仕舞を回復させる補修の意義を確認しました。
鉄筋コンクリートと建築物の関係性もまた奥が深いですね。
鉄筋コンクリートを考える ~第5話(後編):ウチは木造なんだけど…あまりに身近なRC~ をお届けしました。
■□次回予告■□ 鉄筋コンクリートを考える ~第6話:RCの寿命とコンクリートの中性化~ 乞うご期待!
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