築15年でも要注意!スレート屋根(パミール)で見つかった剝離・欠損の実例紹介
2022.05.24 (Tue) 更新

✓築15年でも塗装ができないスレート屋根の特徴
✓パミール屋根で起きやすい「層間剝離」の症状
✓パミールとはどんな屋根材なのか
✓塗装での改修が難しい場合のメンテナンス方法
先日、現地調査をさせていただいたお宅の屋根についてご紹介します。
今回のお宅は築15年、屋根材はスレート。
通常であれば塗装によるメンテナンスが可能な築年数ですが、実際に屋根へ上って確認してみると、いくつか気になる点が見つかりました。
長野県長野市、上田市のみなさん、こんにちは!
2階大屋根で確認できた「層間剥離」

一見すると一般的なスレート屋根ですが、細かくチェックすると屋根材の層間剥離が複数箇所で見られました。



これは、圧縮成形されたスレート屋根材の結合力が弱まり、ミルフィーユ状に層が分離してしまう劣化症状 のことを指します。
圧縮成形された屋根材の結合が弱まり、ミルフィーユ状に各層が分離し、はがれてしまう症状を言います。
今回の状態から見て、おそらくニチハの「パミール」という屋根材の可能性が高いと考えられます。
パミールは層間剝離が起きやすい代表的な屋根材で、築10年ほどで症状が出るケースも少なくありません。
通常、築15年のスレート屋根でしたらほとんどが塗装によるメンテナンスが可能です。
パミールとは?
パミールとは、ニチハ株式会社が製造していた 繊維混入セメント板系のスレート屋根材 で、2000年代初期に多くの新築住宅で採用されていました。
しかし、次のような特徴から全国的に劣化トラブルが多く報告されています。
- 層間剝離が起きやすい構造
- 表面が膨れたり、ミルフィーユ状にめくれやすい
- 欠け・割れが短い築年数でも発生しやすい
- 釘の周辺からひび割れが進行しやすい
特に、築10年前後で劣化が顕著に出るケースが多く、「塗装で直せない屋根材」 として業界でも認識されています。
つまり、劣化症状が出た場合は塗装では改善が見込めないため、屋根カバー工法や葺き替え が基本的な対処になります。
1階下屋根はさらに深刻な状態
1階の下屋根が北側にあったのですが、そちら側はさらに損傷が大きく、屋根材本体に細かなクラックが無数に発生し、欠損などの損傷が見受けられました。

軽微なクラックは補修が可能ですが、層間剝離などが発生すると、屋根材本体の強度が下がり、塗装によるメンテナンスは難しくなります。
改修には屋根の葺き替え・カバー工法

スレート屋根の下には防水シート(ルーフィング)がありますのですぐに雨漏りにつながるわけではありません。
しかし、劣化が進行すると、
- 屋根材がさらに剥がれる
- 強風で飛散するリスク
- ルーフィングまで傷み雨漏りにつながる
といった可能性が高くなります。
この先まだまだ住まわれることを考えると、塗装ではなく屋根の葺き替え、またはカバー工法でご提案したいと思います。
塗装できないスレート屋根には注意を

築年数が浅くても特定の屋根材では塗装が困難なケースもあります。
長野県の住宅でもニチハのパミールを使った住宅は少なくないと思われます。
もしご自宅の屋根材がニチハのパミールを使用している場合、弊社にご連絡いただければ点検にお伺いさせていただきます。
弊社では塗装だけでなく、瓦や板金対応も可能です。お住いのことでお困りのことがありましたらお気軽にお問い合わせください。
トラストは外壁塗装・屋根塗装・雨漏り専門店です。
長野県長野市、上田市地域密着で多くの信頼と実績を積み重ねてきた塗装のプロフェッショナル集団です。
地域密着だからこそ実現できる適正価格で高品質な塗装をご提供いたします。
これまで積み重ねてきた信頼と実績に恥じぬよう、誠心誠意対応させていただきます。
★トラストは長野市、上田市で気軽に相談ができる《外壁・屋根塗装ショールーム》を展開しております★
外壁塗装・屋根塗装・雨樋・雨漏り・サイディングなどでお困りの方はお気軽にどうぞ!
優良店・口コミ評判店目指して頑張ります(^^)
【よくある塗装に関するご質問】はこちらにまとめさせていただきました。
ブログ執筆者

株式会社トラスト 専務取締役 工場法人課
船田 隆行
所有資格:
- 2級建築施工管理技士
- 一般建築物石綿含有建材調査者
- 石綿作業主任者





















